ヴァージニティー
「もうあたしたち、苦しまなくていいんだね?

あっちゃん」

夕子が朝人に問いかけた。

問いかけた夕子に、
「ああ、俺たちはもう堂々としていい」

朝人が笑いながら答えた。


日が暮れるまで観光を楽しみ、夕飯を食べた後、家に戻った。

疲れた躰を癒すため、一緒にお風呂に入る。

「猫足のバスタブって、家のお風呂と大違いだね」

そう言った夕子に、
「おばあちゃん、こう言うの好きだからね」

朝人は向かいあって、夕子との会話を交わした。
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