ヴァージニティー
「――夕子…」

「――うっ…ああっ!」

朝人に腰をつかまれ、彼の思うままにつきあげられる。

「――んんっ…いやっ…」

「いい、の間違いでしょ?」

「――ああっ…もう許し…!」

「言ったじゃん、思う存分イジワルするって」

朝人がそう言って、イジワルそうに笑った。

けど、自分を見つめる瞳は優しかった。

躰が熱いのは、もはやお湯のせいじゃない。

朝人の瞳を見つめていたら、
「大好き」

朝人が言った。
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