ヴァージニティー
4-3*ピリオド
祖母が帰ってきたのは、1週間後のことだった。
「ご両親が驚いてやはった。
東京に戻ったら、小言を言われへんことを覚悟おくれやす」
イタズラっぽく言った祖母に、2人はバツが悪い顔をするしか他がなかった。
「まさか、朝人が知っとったとは夢かて思っていおへんどしたと思うて。
驚いても仕方がへんと思うて。
ああ、そない言うたら」
祖母は話を終わらせると、何かを思い出したと言うような顔をした。
「樋口さんと言う男ン人に会やはったわ」
そう言った祖母に、
「――えっ…?」
夕子の顔が青くなった。
「ご両親が驚いてやはった。
東京に戻ったら、小言を言われへんことを覚悟おくれやす」
イタズラっぽく言った祖母に、2人はバツが悪い顔をするしか他がなかった。
「まさか、朝人が知っとったとは夢かて思っていおへんどしたと思うて。
驚いても仕方がへんと思うて。
ああ、そない言うたら」
祖母は話を終わらせると、何かを思い出したと言うような顔をした。
「樋口さんと言う男ン人に会やはったわ」
そう言った祖母に、
「――えっ…?」
夕子の顔が青くなった。