文目剣術部【壱】
香賀は「それでも何か?」と薊を見た
「お前!…」頭に青筋を立てて薊はカッとなり香賀を殴ろうとした
「お前ら何している?」
秋桐剣道部主将の《狭間志乃(ハザマシノ)》が叫び声を聞いて駆けつけてきた
「いえ…別にただ話しをしていただけです」
薊が「失礼します」と狭間の脇をスタスタと歩いて行った
「全く…香賀お前も早く練習に戻れ。来週練習試合をする事になった」
「すみません。すぐ戻ります」
狭間が剣道場に戻ったのを確認して香賀は空を見上げた