文目剣術部【壱】
【枳殻剣道部入部届】
プリントには確かにそう印刷されている
長水は「お先」と一足先に練習に戻って行った
「下に名前書くだけでいいから」
高笠は「ほら遠慮すんなよ」とボールペンを詠に差し出した
ボールペンを受け取った詠
だが「本当に戻る気なのか俺…?」と詠は中3の時自分が犯した事故のトラウマの恐怖で手が震えて名前を書こうにも書けなかった
「大丈夫だ詠自分を信じろ」
高笠は真剣な瞳で詠を見た
「あやちゃんからお前の事は聞いてる…大丈夫だ俺たちが着いてる」
詠は高笠を見た