文目剣術部【壱】
詠の必死な説得は無駄に終わり華宮に腕を引かれながら風呂場に無理矢理連れて行かれた
あんな笑顔で風呂場に見送られては断るに断れないと進次郎の顔を思い出しながら成り行き上詠は華宮家に泊まるはめになった
「詠さん寝衣はこちらに置いておきますね」
「そりゃどうも…ってか華宮の家族みんなあんな開放的なのか?」
「はい!あ、でも家族は自分自身が認めた相手じゃなければ門すら通そうとしませんよ…特にお祖父様は笑顔すら見せません」
「詠さんは気に入られたみたいでホッとしました」と華宮はニコリと微笑んだ