文目剣術部【壱】
俺たちが話しをしなくなったのは中学2年の夏の大会が終わった次の日からだった
相変わらず俺たちのポジションは先鋒で3年になってもまた先鋒で居続けるとお互い思っていた
「詠…頼みがある」
それは大会が終わってすぐの事だった
会場を出る前に俺は主将に呼び止められさっきまで大会が行われていた体育館に連れてこられていた
もちろん今は誰もいない
「詠に旭中学の剣道部の次の主将をやって欲しいんだ」
それはあまりにも突然だった