文目剣術部【壱】

放課後の部活動が始まったのかだんだん賑やかな声や体育館から聞こえるキュッキュッと言うシューズの音

カキーンと鳴り響く野球部のバットでボールを打った音やテニス部のかけ声

横を走り抜いて行く陸上部の綺麗に揃った足音

そしてスパーンと大きく打ち合う懐かしい剣道部の竹刀の音

詠は無意識に剣道場に顔を向けた

「桜はすぐに散ってしまうけれどあなたの心はまだ散るに惜しい」

何時の間に現れたのか詠の隣に見覚えのない女の子がいた

同じ制服姿から自分と同じ学校の生徒には間違いないようだ


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