文目剣術部【壱】

この場所まで俺に着いて来てくれたチームのためにも俺はこいつを倒さなくてはならない

だが香賀も同じ気持ちらしく一歩も引かない

俺が一本取れば香賀は一本取り返す

その度に湧き上がる歓声が更に俺の鼓動を速くする

こすり合う竹刀の音

風を切り裂く音

お互いに荒くなる呼吸の音

全ての音が俺に取って気持ちが良い

その瞬間急にフッと音が何も聞こえなくなった






< 75 / 202 >

この作品をシェア

pagetop