想い綴り
あの日から
少しずつ増えていく唐沢との時間
俺の中で図書室は
すでに“いつもの場所”になってた
「…白城くん、いいの?」
「なにが」
「だから…友達とか…」
あれだけ
普段、何を置いても遊び最優先だったのに
そんな俺が今は
唐沢との時間に興味津々で。
って、
いや、
アレだよ?
コイツの服装には、いまだにどうよってそう思うのは変わらない。
でも
それ以上に
「なぁ」
「……え?…」
「なんで俺、いつまでも“白城くん”なわけ?」
俺のひと言で唐沢がどう反応するのか
それが見たくて。
「え……」
「今度から俺も名前で呼ぶから、そっちも呼んで」
「ええっ…!?」
いつもは見せない表情が
隣に座ったら、どう変わるのか
手を繋いだら、どう返ってくるのか
髪に触れたら
抱きしめたら
名前を…
「…“亜衣”?」
名前を呼んだら…
…変だよな
前まで、誰といてもそんなことなんてどうでも良かったのに。
でも…