想い綴り






一緒にいると…いつも思うの。








若杉が優しくなるたび

愛おしそうに触れるたび



ほんの少しずつ…怖くなる。











『これ以上好きになったら…あたし本当にやめられる?』





…そう思うのに…












「かなえ…俺を欲しがって…?」









低くくて響く
この声も


あたしを抱きしめるその腕も。




強引なほどに、あたしの心を揺さぶる唇も…


すごくすごく好きになってく。










…いいのかな。




若杉の心には…
こんな時でも真奈美チャンがいるのに…


いつかは……
終わらなきゃいけないのに…


でも…







だけど…










「かなえ…すっげえかわいい…」












……止められない。










「若杉…や…だめ…」










…これ以上、心の中に入ってこないで…?









「…ムリ…全部見せて…なあ、俺の名前…呼んで?」


「…や…ダメ…」













『伊吹』








…ほんとはね?
ずっと呼んでみたかった…




真奈美チャンみたいに…
普通に呼んでみたかった…

でも…











口にしたら…

もう…終わりになんてできなくなりそうで













「…じゃあ…かなえ…好きって言って…」











「………好き」

「俺も……」











心が…

若杉で一色に染められる…

こんな恋…











初めてだった……






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