想い綴り
あの日から
教室前でも、校舎のロビーでも
亜衣の姿を見掛けることは無くなった
俺のこと…
亜衣の耳に
どんな風に伝わったんだろう
まぁ…
話のほとんどが嘘じゃないんだし
仕方ない…
きっと…
ロクな言われ方されちゃいないだろうな
でも
なにより…
一番気になるのは
俺がどう言われたかよりも
亜衣が…
それを聞いてどう思ったのか…
やっぱ……
ショック…だよな
傷ついたよな
一人で泣いたりしてないかな
やっぱり……
…無理してわらってんのかな…
今まで
俺がどんなに冷たくあしらっても
いつも
困った顔して笑ってた亜衣
泣いた顔なんて
見たことないのに
頭に浮かんでくる
泣き顔に
胸の奥はキリキリ音をたててた。
「淳也、今日のコンパ…」
「わり……パス…」
周りの連中は
殴られはしたけど
これで解決したって笑ってた
“もうこれで付きまとわれなくて済むな”
って…
でも…
「淳也、どうしたんだよ。最近付き合い悪ぃじゃん、
今日、藤沢とだぜ?可愛い子多いのに」
「…興味ねぇ…」
どこにいても
誰といても
どんどんと音を立てて広がっていく胸の空白は
埋まることは無かった
…なぁ 亜依……
俺…こっからどうすればいいんかな
どうすれば
また……
お前の隣に
いられるんだろう…