想い綴り






懐かしくて愛しいぬくもり…


もう2度とはなしたくない








抱きしめる腕にギュッと腕を絡めると

目を細めた優しい笑顔が見えた。










「カンナ…月に願い事するならなに願う?」








耳元に届いたのは
昔と変わらないあの言葉


ゆっくり見上げた先には

あの頃みたいな笑顔と、淡く光るまあるい月









「…願い事は流れ星にでしょ?」


「願う前に消えちゃうじゃん。なあ、なに願う?」










…ほんと、何も変わらない


だから











「一緒にいたい…竜希と…幸せになりたい」










あなたがいてくれる


それだけで十分…










「…それ叶えんの…月じゃねぇよ」








だったら…



ねぇ?
もう一度…

もう忘れてしまわないようにちゃんと教えて?











「…そばで幸せにすんのは俺…だろ?」










それはたぶん
この先もずっと…




とけることのない…
魔法の言葉







END


< 46 / 130 >

この作品をシェア

pagetop