想い綴り
「なんだぁ、倉田~?昼休み終わってんの気が付かなかったか~?」
「…すんません」
屋上の寒さに身震いしながら教室に戻ると
たいしてつまらん授業がすでに始まってた。
ザワザワ騒いでるクラスメイト
その間を縫うように自分の席に戻る俺
その間にさえ
「もぅ朔也ってば、どこいってたの?ずっと探してたんだよ~?」
「どうせなら、あたしとサボってよぉ~♪」
別に用事もないくせに、席までの道を遮って話しかけてくる女子連中。
いや…
だからそういうの…
苦手なんだって
適当に愛想笑いを返してやっと自分の席に戻る俺。
「んじゃ、23ページを開いて~」
たいして誰も聞いてない授業
キャッキャと響く笑い声の中、思うのは
なんでこうも…
教室ってのは息詰まるんだろう
…なんて、そんなこと。
ため息混じりに、ぼんやり窓の向こうを眺める。
目に映るのは
晴天の空
こんな日は、河辺で1日中、空を眺めてるのが一番だよな~
そんな事を考えながらぼんやりしていた時だった。
「いつまで窓眺めてるんだっ!!」
イライラした教師の声に
ざわついてた教室が一瞬で静まった。