想い綴り
夜の言葉は音色に乗せて
……はあ
今…何時だ?
ため息混じりで
チラッと見下ろすケータイの液晶画面。
表示されてる時刻は
PM 10:36
そして、目の前に映るのは…
「朔~っ!!一緒に歌お~♪」
キィンと、
ハウリングする程のデカい声で、俺にマイクを向けてくるクラスの女子。
学校終わって
帰って
メシ食って…
さっきまで部屋でのんびりしてた俺
そんな俺に一本の電話
『も~っ!!朔ってばぁっ、今日カラオケって約束したじゃな~い♪』
耳に響くかん高い声と、後ろに聞こえるマイクの声。
って…
いや、約束してないから
『ゆずると祥二も来てるから~っ、朔も早くおいでよ~♪』
「や?あの、俺、行かね……って…、話の途中で切んなよ」
結局。
いつものごとく断る理由も見つからないまま
したくもねぇ友だち付き合いのために、
こうして顔を出す俺。
「ほら、朔~っ!!イェ~イ♪」
「…ェ~イ…」
……くだらね
はあ…
これなら、家でブログ眺めてた方がずっと有意義だったな~
こないだはじめたばっかだけど…
あれ、
何気に誰かきた形跡あるとちょっと嬉しくなんだよな。
何となくハマる奴の気持ち分かるかも。
「こら~っ!!朔ぅっ、由美が歌ってんのにメールしな~いっ!!」
…はぁ
帰りてぇ…