想い綴り






たかだかクリスマス



そう思う人だっているかもなんだけど

ちょっと必死になるにも訳がある。





それはと言うと…








「…去年、“来年は一緒にいような”って言ったよね…?」





すでに可愛さ余って憎さ100倍状態のあたし

鼻先がくっつきそうなくらい近づいてキッと睨み付けるけど








「仕方ねぇじゃん。替われる奴いねぇし」








そんなあたしにたいして表情ひとつ変えずにため息つくシグレ








「たかだか、1日じゃん」









そう
たかが1日


でもね?










「…シグレ、去年のイブは、あたしテレビのお笑い番組1人で笑ってたの」


「…いいじゃね~か。俺なんか寒空の下、仕事だぞ?」






そう
急遽、人が足りないってあたしとの約束、丸投げにして

楽しいはずのジングルベルが彼氏アリなのに何故かシングル









「一昨年は、自分で作った料理とケーキ1人で食べたの」


「…仕方ねぇじゃん。天気までは俺のせいじゃないし」






約束してたのに
突然の大雪でシグレが出張先から戻れないって


その前の年は?
なんだったっけ?


シグレのお父さんが事故って…?









「んで?今年は?」

「仕事。残業」










あのね?

いくら、そこに愛情があるっていってもね?









「仕方ねぇじゃん。みんな彼女と約束してるって言うし」



って
いくら仕事と言えど…









「あんたもでしょ~がっ!!」










松永 六花(リッカ)

今年は、マジギレです





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