想い綴り
イブな恋人
『ー…時計が12時を回るまで…ー』
意味深なシグレの言葉を残したまま一方的に切れた電話。
ゆっくりと見上げた先に見える駅前の大きな時計
指し示す時刻は9時46分
シグレ…?
日付が変わったらって…
夜中の12時に…何があるの?
また…やっぱり
何かの嘘…?
でも…
電話越しに聞いたあの声は
なんのためらいもなくまっすぐに聞こえた。
シグレ…?
あたし…
信じていいの…?
グッと握りしめたケータイを開いて
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シグレの部屋で待ってる
六花
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シグレへ向けて送信。
信じられない?
信じていい?
でも
心に広がるのは
“信じさせて”
だから
ゆっくりとうつむいた顔を上げた。