想い綴り






耳に届いたのは
紛れもないシグレの声。








でも

鍵を開けたときには


誰も…人の気配さえなかったハズのこの部屋。









しかも、声が聞こえたのは

あたしが入ってきた玄関じゃなく




ベランダ越しの大きな窓の方。







かすかに開いてる窓

ふわりと揺れるカーテン











「…シグレ…?」










ゆっくりと開けた先に見えたのは

5階のベランダの手すりに腰かけてる



赤い服着た…シグレの姿だった。






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