ドリームハイ
「やめてくれ」
前原はヘラヘラしている。
あたしは久々に練習らしい練習して疲れてるって言うのに。
「で、何の用?」
「ああ。ショーケースでデュエット曲があるんだけど・・・」
「だけど?」
あたしは少し上目遣いで前原を見た。
目で早くしてくれって伝えてみた。
でも、鈍感だから気づかないだろう。
「一緒に組んでくれないか」
よくできました!
あんたの一言によってあたしは早く帰れるのよ!
「まあ、いいわよ」
「まじで?」
「まじ」
「ありがとー里奈!!」