いつか見る青
ぼくにはきっとたどり着けないその場所で、るりちゃんはすごく気持ち良さそうに空を見上げていたから。
「オオルリっていう名前の鳥がいるんですよ」
前に、るりちゃんがそう話してくれた。
「とてもキレイな青色の鳥で、滅多に人前には姿を現さなくて、それを見られた人は幸せになれるって言われてるんですって」
「じゃあるりちゃんの名前は、その鳥のマネをしたの?」
「ええ。私のお母さんが青い色が大好きで、お父さんが鳥が大好きだったから、二人で一生懸命考えてこの名前をつけてくれたんです」
そう言いながら、るりちゃんはとても嬉しそうに笑った。
だからるりちゃんが空を見上げているととても不安になる。
お父さんとお母さんに会いたくなっちゃったのかなって…。
今まで隠していた、るり色の羽根を広げて、そのままあの雲の向こうまで飛んで行っちゃうんじゃないかなって。
「何やってんだ瑠璃ちゃん!」
そんなことを思いながら木の上を見上げていると、突然あせったようなどなり声が庭にひびきわたった。
「危ないじゃないかっ。早く降りてこい!」
「オオルリっていう名前の鳥がいるんですよ」
前に、るりちゃんがそう話してくれた。
「とてもキレイな青色の鳥で、滅多に人前には姿を現さなくて、それを見られた人は幸せになれるって言われてるんですって」
「じゃあるりちゃんの名前は、その鳥のマネをしたの?」
「ええ。私のお母さんが青い色が大好きで、お父さんが鳥が大好きだったから、二人で一生懸命考えてこの名前をつけてくれたんです」
そう言いながら、るりちゃんはとても嬉しそうに笑った。
だからるりちゃんが空を見上げているととても不安になる。
お父さんとお母さんに会いたくなっちゃったのかなって…。
今まで隠していた、るり色の羽根を広げて、そのままあの雲の向こうまで飛んで行っちゃうんじゃないかなって。
「何やってんだ瑠璃ちゃん!」
そんなことを思いながら木の上を見上げていると、突然あせったようなどなり声が庭にひびきわたった。
「危ないじゃないかっ。早く降りてこい!」