いつか見る青
かといって、私を一人にさせとくのは気が引けたんだろうね。


それでお守り役として神崎さんに白羽の矢が立ったんだ。


何か、気を使わせちゃって申し訳ないな。


でも顧問弁護士って、普通ここまでするものなのかな?


顧客はミヤマ文具店だけじゃないだろうし……。


弁護士さんって、普通は複数の企業とかけもちで契約してるものなんだよね。


図書館でそういう本調べたもん。


私の為に、しかも思いっきりプライベートな事なのに、こんなに時間を割いてもらっちゃって大丈夫なのかな。


それとも、やっぱりこれはご近所さんならではの特別サービスなんだろうか?


この家には小学生の時から出入りしているみたいだし、もう家族同然なのかな。


そんな事を考えているうちにおじいちゃんが帰宅して、今こうして対面を果たした訳なんだけど、それまでのドキドキ具合いには全く釣り合わない感じで、その時間はあっけなく終了となってしまった。


民さんが「それでは夕飯を」と呼びに来てくれて、おじいちゃんは寝室に着替えに、私と神崎さんは食堂まで移動した。
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