僕と鍵とお姫様
気が抜けたのと安堵とで、思わず溜息がでた。


『探してた?じゃないですよ。その鍵持ってどこに居たんですか?』


「え、部室?」


…何故、疑問形ナンダ。


『だって僕、部室行ったんですよ!?』


「だって私、部室に鍵掛けてましたからね!」


ですって。
可愛らしい笑顔でサラリと言うから…、文句も言えないし。


惚れた弱みというやつか。
はたまた、部室の鍵を捜すことに精神的な疲れを感じたからか…


いや、どちらにしても確実に先輩は僕が先輩に文句を言えないことを分かっていて言っているに違いない。

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