××倶楽部
「決まりね。ボディガードするなら一応ちゃんとした訓練したほうがいいわ。私のお客様でその道のプロがいるから面倒みてくれるか、今きいてみるわね?」
ハヅキ様はリオ様に、ありがとうございます、と深々と頭を下げた。
「本当は、マサキがホストするの嫌だったんです……仕事とはいえ、好きな男が女に甘い顔みせるのが嫌で。多分、マサキもそんな理由で私が女王様やるのが嫌だったのかな……なんて」
マサキさんは、答えのかわりにハヅキ様のショートヘアーを優しく撫でた。
マサキさんが音信不通だったのはラスベガスのカジノにいたからで、別にハヅキ様に愛想つかしたわけじゃないんだもんね。
幸せそうな二人をみてると、こっちまでほくほくしてきた。
社長も、はあ、とため息をついて椅子に座る。
リオ様は携帯を片手に部屋を出た。