××倶楽部

 社長は、よかった、とキラキラの微笑みを路上でも発散させて、じゃあ行きましょうか、と言った。


「はい、よろしくお願いします」と深々と頭を下げて、二人だけのデートがはじまった。


 お天気もよくて、暑くもなく寒くもなく、まさにデート日和。並んで自転車を漕ぐと、幸せすぎて胸が破裂しちゃいそうだ。



「ああ、そういえばリオさんに任せたら行方不明になってしまったマサキさんは、自衛隊に入隊させられていたようです」


「じ、自衛隊!? なんで、そんなところに行かされてたんですか?? そもそも、突然そんなとこに入れるんですか?」


 マサキさんが行方不明だって、ハヅキさん泣いてたっけ、可哀想に。


「さあ? よくわかりません。僕は女王様たちのボディガード兼、店の警備員として雇おうと思っていたんですよ。マサキさん体格がいいので。それをリオさんが傭兵並みに鍛えちゃったんですね。アハハ、ハヅキさん心配させてしまって申し訳なかったんですが、一皮剥けて帰ってきましたよ」


 アハハ……て笑えない。自衛隊の中で何をしてたの? リオ様の知り合いがいる、って話だったけど、リオ様そんな所にも知り合いが?



「あのぅ……風俗店て、やっぱそっち系の方とのお付き合いとかあるんですか?」


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