××倶楽部
社長の満面の笑みに、ヤンキー風の強気なミーナ女王様がしゅんとしおらしくなる。
す、すごい…………
「聖夜……」
ミーナさんは、縛り付けられて動けない社長の首に手をまわして、聖夜、聖夜おまえだけだよ、と言いながら何度もキスをした。
私、出てったほうがいいですか?
「おい、ブス!」
「は、はい!」
ブス? ブスって言われた! そりヤンキー系の超美人のミーナさんに比べたら……私なんて…………
「逃げんじゃねーよ! 聖夜が困るだろ? 仕事しろよ」
「ひゃ、はい。します。仕事します!」
ガタンと椅子をならして慌てて自分のデスクについた。それからバッグを引き出しにしまうと、デスクトップのパソコンに電源をいれた。