××倶楽部

「お仕置きだな……芽依は」


 ミーナ様のお顔がさらに近づくと、ふっと耳に息がかかり冷たく言い捨てられる。


「この体で聖夜たぶらかしたのか? 最低な女だな」


 えっ? 

 ミーナ様が部屋の奥の赤いカーテンをさらにめくると、そこには大きな木馬みたいものがある。

 これ、ギャグとかじゃなくて?

 いや、ここはSM倶楽部だ……これが世に言う、さ、さ、さ、三角木馬ってやつ?


 に、逃げなきゃ!



 椅子から立ち上がって、テニス部で鍛えた足で逃げなきゃ!


「逃がすかっ!」


 だけど、ミーナ様にあっという間に捕まって
しまう。社長は、んーっと叫び声をあげた。

 なんだか、ミーナ様が生き生きしていて楽しそうに見えるんですけど!

 リオ様もクスクス笑ってるし!

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