××倶楽部
14
────仕事は仕事。
そう割り切るのが社会人だもん。昨日の夜、リオ様と社長がどんな会話したんだろう……とか、キスを禁止しただけでマーベラスの雰囲気が少しおかしくなったこと……とか、私は全部我慢して閉店の時間を待った。
「お疲れ様、芽依」
社長の部屋で、大切に抱きしめられる。
「社長…………」
訊きたいことや話たいことがたくさんあるのに、社長のキスの嵐でそれは全て喉元に引っかかったまま優しくカーペットの上に押し倒される。
「……社長っん!」
顎のラインに社長の指が這う。首筋から肩にかけて、スケートをするみたいにクネクネと社長の指が滑る。
唇は、さっきから塞がれたままで丁寧だけど深い口づけに体が反応してしまう。
背筋がぞくぞくとして、肌はさざ波がたつみたいに小さく震えた。
「社長、話を……」
話をしたいのに、社長の指は私の髪を撫でて、その手は胸に移動し腰からお尻にまわる。
「きゃあ!」