××倶楽部

「キャーッて言ったのか? もしかして、おまえノーマル?」


 顎を掴まれて、目が合う。

 あれ……この人……



「しかもよく見ると芽依も可愛いじゃねーか、よしわかった今夜は三人で楽しもう」 


「さ、三人でっ!?」



 うわああっ、やめてやめて! 私、最近まで処女だったんです! それをいきなりハードルの高い三人で?

 む、無理! 



「やめてください! 父さん!」



 え?


 社長が肩を掴むと酔っ払いが私から引き離されていく。


「父さん?」


「芽依、すみません。これ、うちの父です。ほら、父さん飲み過ぎだよ!」


 父さん?


 えーっ、若すぎるっ!



 今、間近で目があった時に社長に似てるからもしかしたら社長のお兄さんかも、と思ったんだけど……まさかのお父様?




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