××倶楽部

「気をつける!」と典が返事して、ばちっと視線がぶつかる。


「覚悟できた?」


 ぶんぶんと首を横に振る。だけど、典は手をはなしてくれない。


「避妊すればオッケーってアキ兄の許可おりたし、遠慮なくいただきます」


「うわぁん! 典もお兄ちゃんもバカぁあああ!」


「バカで、けっこう。あ、でもやばいな。突然だったから、もうゴムがないや」


「そんなのいつも持ち歩いてるわけ?? 典、へんたいっ!!!」


「持ち歩かないで無責任なことするよりマシだろ。ま、万が一の場合は責任とるよ。芽依も腹の中の子も」


 か、勝手に妊娠させないでよねぇー!!


 寝起きの緩いかんじの典の肩をばしばしと叩いて抵抗する。


「暴れんなよ。芽依はいつも全然嫌がってないだろ」





 
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