××倶楽部
社長が目を細める。薄く消えてしまいそうな三日月みたいに、細く冷たい視線は典に注がれる。
リオ様がたまに私に向ける視線と一緒だ……
これは敵視。
「芽依……」
社長が隣に座ると、私の頬に冷たい指先が触れた。
典に背中を預けて抱きしめられたまま、突然顎を掴まれて社長からのキス。
うわぁああ、こんなところ、典に見られるなんて!!
「て……てめぇ、俺の芽依になんてことしてんだ!!」
「典成くんのほうこそ、僕の芽依をはなしてくれませんか?」