××倶楽部
可笑しくって吹き出すと、社長はしれっとした顔で私を睨みつける。
「芽依からも言ってやってください。あ、よかったら典成くんの友達とか紹介してあげてくださいよ。合コンとか、スミレさんお好きじゃないですか?」
スミレさんは、やだー聖夜がいい! とますます強く抱きついた。
「スミレ様、社長は真面目に理想の結婚生活とかプランを考えちゃってるんだから、それ叶えてあげる約束しないと、うん、とは言ってくれないですよ?」
社長の夢は、ごく普通の家族をつくって平和に暮らすこと。播磨組の跡取りには、多分ならないと思う。
スミレ様は、社長をがくがくと揺らしながら、なんでも叶えてあげるからぁ! と叫んだ。
「スミレちゃん、はやく着替えなさい。まだ、遊んでたの?」
リオ様がすっと美しい臣足を見せながら、スリットの入ったカクテルドレス姿でご登場された。
「うわ、リオ様綺麗。今日はクリスマス特別スタイルですか?」
そうよ、とルージュのたっぷりとのった唇を優雅に微笑ます。