××倶楽部
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─────「町田さん! 緊急事態です! すぐに僕についてきてください!」
「えっ? あ、はい!」
典成の言いつけ通り、三日目の出社はスニーカーにデニムという服装で出勤した。それが幸をそうして、マーベラスの妖しい長い通路を全力疾走する社長のあとをダッシュすることができた。
まだ開店前のマーベラスの店内は控え目なクラシック曲が流れている。
どうしよう……はじめて店内に足を踏み込んじゃったよう……と弱気になりながらも、あまりに尋常じゃない危機せまる社長に、嫌とは言えなかった。
通路には女王様たちが集まっていた。
「スミレ! てめーざけんなっ! 鍵あけろっ!」
ミーナ様の怒号が響き、ドカッ、ミシッと嫌な音がする。
「あぁああ、ミーナさんドア蹴らないでくださいよ! 壊れちゃうじゃないですかっ! 今、町田さんを連れてきましたから!」