××倶楽部

「聖夜、起きて……そろそろ病院の面会時間じゃない?」

 はじめてのセックスで疲れ果てたのか、聖夜は、「うーん」と煩わしそうに私に背を向けた。

 年下でも、ちゃんとした男らしい背中になってきた聖夜に不覚にもどきどきさせられる。


「行かないの? 聖夜」


 聖良さんが入院したのは聖夜が中学に進学してすぐのことだった。

 最初は、ただの肺炎だった。一週間のはずの入院が一カ月に伸びて、一カ月のはずの入院がさらに一カ月伸びて……と繰り返すうちに、聖良さんはもう半年も入院している。


 むくりと起き上がった聖夜は、何も言わずに脱ぎ捨てたティーシャツを頭からかぶり、クローゼットを開く。

 中からデニムとパーカーを引っ張り出してきたので、私もベッド下に散乱していた制服を着た。




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