××倶楽部

「スミレ様、皆さん心配してますよぅ……ドアを開けてください」


 スミレ様の部屋のドアに耳をあてると、ウザい! 消えろ! と返事があった。


「スミレの野郎……」


 バキボキっとミーナ様が指を鳴らして鼻息を荒くした。


 そこへリオさんが立ちはだかる。


「ねえ、みんな。ここは聖夜と芽依ちゃんに任せて私たちは自分の部屋に戻りましょう。その方がスミレちゃんも出てきやすいと思うの」


 女王様たちは、互いに顔を見合わせて「はーい」と返事をした。

 ミーナ様は唇を尖らせると、わーたよ! 部屋に戻るよ! と喚きながらヒールをカツカツなら自分の部屋に戻っていく。


 新人女王様のレイラさんは無言で部屋に入った。スミレ様とは隣の部屋だ。


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