××倶楽部
だけど、リオ様が出勤されると、女王様たちは一応自粛ムードに突入した。
今日もそのメリハリのきいたグラマラスボディを強調させるぴったりと体に張り付いた服を着て、長い髪を優雅に靡かせて、リオ様は社長に抱きついたままのミーナ様の前でそっと微笑んだ。
「私、負けちゃったわ。ミーナちゃん、おめでとう。あなたが、ナンバーワン女王様ね」
リオ様がミーナ様の手を握ると、ミーナ様は目に涙をためて、リオぉ、と口の中だけで呟く。
寄生植物みたいに社長にからみついてもう一生離れないんじゃないかと思ってたけど、ミーナ様は寄生先をリオ様にかえた。
リオぉ、リオぉありがとう、と泣きじゃくるミーナ様をリオ様は優しいお姉様オーラで暖かく包む。
「ミーナちゃんには、いつか抜かされちゃうと思ってたわ。でも納得の結果だもの。本当によかったわ」
どこか肩の荷が降りたようなリオ様の言葉。
社長が言ってたように、潔くって凛としている。
「はい、じゃあ。今日から一週間はナンバーワン女王様記念週間になります。皆さん、お客様にはいつもよりさらに愛情ある調教をお願いしますねー」
女王様たちは、はーい、と答えて手をパチパチと叩いた。
「スミレさんは、僕にもう一度消毒させてください」
スミレ様が、えー、と声をあげると、クスクスと笑いが起こった。