[完]初恋の人は死んでいた?!【短編】
え、それって…、つまり。
ボンッと一気に顔が赤くなる。
「おやおや、何かやらしい事を考えたようですね?」
彼の言葉に、さらに身体が熱くなる。
「随分初々しい反応だ。
もしかして、彌さんはまだ処…」
「言わないで下さい!!///
恥ずかしさで、どうにかなりそうです…」
すると彼はクスクスと笑い、私の頭を撫でた。
「すいません、刺激が強すぎましたね」
……。
「もうこの話はおしまいです。
僕は眠くなってしまいました」
相変わらず、マイペースな人だ。
でも、眠いのは、私も同じ。
私はそのまま眠りに着いた。
***
夢を見た。
小学校の卒業式の日。
私はただ一人の男の子を見つめていた。
あの頃の私は、光溢れる目をしていた。
***
目が覚めると、すっかり夜になっていた。
ゴンさんの姿は無く、少しだけションボリとする。
なぜだか分からない。
ムクッと起き上がると、一枚の紙がピラピラと落ちた。
それを拾う。
小さなそれには、力無い字で
"明日もきます ゴン"
とかいてあった。
明日も来てくれるんだ!
嬉しくなった自分の気持ちに、私はまだ気付いていなかった。