[完]初恋の人は死んでいた?!【短編】
第3話
君は幽霊…?
季節は変わり秋。
今日は金曜日。
明日にはゴンさんに会える!
私はウキウキしながら帰り支度をしていた。
すると、
「彌さーん、聞いて下さいよー」
なぜか涙目になった、安田さんの姿。
いつものバッチリメイクが、すっかり落ちて、怖いことになっている。
「どうしたの、顔酷いけど…」
すると、急に私に抱き着く彼女。
「私、彼氏にフラれたんです~」
ずびずびと、酷い有様。
だが、私では相談相手にならないことは、私がよく分かってる。
「それはショックだったわね。
誰かに話して来たら?」
すると、さらに泣き出す彼女。
「彌さん鈍感過ぎますー!
あたしは、彌さんに相談に乗って欲しいんですー」
「え、でも私じゃ何も役に立たないわよ?」
「いいんですっ
彌さんの存在が、あたしにとっては、安らぎなのでっ」
そこまで言われたら、私も引くに引けなくなり…
居酒屋へ来ていた。
「んもー、ホントにあいつは最低でふッ!
浮気した挙げ句、浮気相手をとるなんてぇー」
………まさか、焼酎をロックで何杯も呑む子だなんて、思わなくて。
私は、梅酒を少しだけ呑むだけなのに…。
彼女の飲みっぷりには、呆気を取られた。