あたしをいじめて何か良いことあるんですか?
5.切ない理由と親友の存在
「ね、ねぇ・・・どこ、行くの?」
「んー・・・、とっておきの場所?」
いたずらっ子のような笑みを浮かべてじぃーと見つめられ、思わず頬が紅潮してしまう。
いまだに手はつながったままで。
屋上の2人の事も気になるけど、今のあたしは小田原君の事でいっぱいだった。
どこに向かってんだろう・・・?
「とーちゃーっく!!」
「えっ・・・ここって、」
明るい声に顔を上げれば、そこには。
「音・・・楽、室?」