君だけの私。
彼は、立ち上がって呟いた。
「・・・立てる?」
彼は、私に手を伸ばす。
「ぁ・・・うん」
私は、その手を借りて立ち上がる。
シャッ・・・と、カーテンを開ける音が、保健室に静かに響く。
「そこ、座りなよ」
言われたのは、椅子。
「う、ん・・・」
戸惑いながら、腰掛けた。
「何か、飲む?」
何か飲むって言われても・・・。
「ここ、保健室・・・」
そういった私に、彼は笑いながら答えた。
「保健室でもさ。水とか、お茶くらいならあるに決まってんじゃん」