君だけの私。
あ、そっか・・・。
そりゃそうだ。
「それとも、何か買ってこようか?」
「え・・・」
ビックリした私は、彼の顔を見る。
「・・・うん。そうしよう」
彼は、ドアへと歩き出す。
「ぇ。いや、ちょっと・・・」
彼はクルリと体を回す。
「保健室のお茶って、マズいからっ」
彼は、私に微笑んだ。
開いてる窓から、風が吹き抜ける。
その風が、彼の髪も吹き抜けた。
そう言うと、彼はドアの向こうに消えた。
「・・・強引」
私は、静かに呟いた。