永遠〜あなたに会えて幸せでした〜《実話》
-果てしなく続く海-

車の窓から海が見えた。

莉亜は悔しくて、悲しくて、苦しくてたまらない。

自分が出した結論を振り返る。

・・・産みたいよ。
大好きな人の赤ちゃん。

この子はこんな莉亜とまぁさんを親として迎えてくれた、選んでくれた。

それに答えてあげることがどうしてもできなくてごめんなさい。

償っても償いきれない。

この子を抱きしめてあげることもできない。

自分達がした無責任な関係を悔やむ。

まぁさんが泣いている・・・。

音を立てずに涙だけがポトッと落ちていく。

まぁさんには会わせてもらえないが子供がいる。
まぁさんは親としての経験があるから、きっと辛いと思う。

この世に我が子が誕生する感動をまぁさんは知っているから


まぁさんの涙を見るのは辛い。まぁさんは莉亜の妊娠をすごく喜んでいたから、すごく切ない。


実家に着いた。

姉と母が外で待っていてくれた。

莉亜は母の顔をみたら涙が溢れた。

・・・ごめんなさい。お母さんがいつも言うように自分の体を守れなかった。

そのせいでこんな事になってしまった。

お腹の赤ちゃんを母に抱かせてやることもできない。
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