永遠〜あなたに会えて幸せでした〜《実話》
海が夕日の赤色に染まり始めた。


・・・帰らないと・・・。

ずっと海を眺めていたけどやっぱり先が見えない。

今まで海に勇気をもらってきたけど、悲しすぎて頑張れないよ。

自分に強がって意地を張って生きるのがもう辛すぎだよ。



莉亜はそう頭の中で呟きながら海を背に歩き始めた。

強い風が吹いて砂が顔に触れる。

イタイっ。


目をそっと開けて前を向いたら



・・・かずちゃんっ?


莉亜の車の前に座っていた。


「ずっとここから見ていたんだよ。チビ気付かないから待ち疲れたよ。」


莉亜は溢れる涙を止められずそのままかずちゃんの胸に飛込んだ・・・。


「・・・りあ?どうした?泣いてるのか?」


『・・・・』


莉亜は言葉も声にならない程涙を出した。



「落ち着いたか?」


『会いたかった・・・』


「オレだって。」


「淋しい思いさせたよな?ごめんなっ。」


莉亜はただ首を横に振る。

『・・・ごめんなさい。私・・・わたしねっ・・・』

あの事をちゃんと言わなきゃいけないのになかなか言い出せない。


『かずちゃん・・・私との赤ちゃんが・・・』


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