永遠〜あなたに会えて幸せでした〜《実話》
「寒くなってきたし、そろそろ
帰ろうか?」

『・・・うん』


莉亜は大好きな海に向かって
心の中で“バイバイ”を言う。


祐也の手が莉亜のかじかんだ手を
ゆっくりと温めてくれた。
ジュワッと温かさが伝わる。

莉亜は妹の麗香の事がやっぱり
気になる。
・・・けど莉亜に麗香の事を
やっと話せた祐也は安堵感からか
凄く清々しい表情をしていた

そんな祐也に水をさすようで
莉亜は麗香の事を口に出せない。



結局、話題を変えて学校での
たわいもない話をして気を紛らす



その後祐也の家に行くことに
なった。祐也の家には何度か
行ったことはあったがやっぱり
緊張する・・・。


(ガチャッ・・・)
「いらっしゃい」

『おジャマします。』

莉亜は祐也の母親と初めて顔を
合わせた。ちょうど玄関先に
母親がいたので突然すぎてあまり
しっかりしたあいさつもでき
なかった。


いつも祐也の電話口の遠くから
“ゆうやいい加減切りなさいよ”

と聞こえる。結構威勢のいい母親
かと思っていたが凄く小柄で
おとなしそうな印象だった

祐也の部屋に入る。

部屋の戸を閉めた途端に・・・。

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