く ち び る


「オレ、自分で言うのも何だけど。そこそこ良物件だと思うんだけど」


周りからしたらあまりに優良物件過ぎて、友達になんてなったら私、埋められるっての!


「どう?」


「どうって言われても」


「……ちづって案外鈍い?」


「え?」


聞き返しながらヤツを仰ぎ見れば、

ヤツは少しムスッとした顔をしていた。


睨むというか、ふてくされてる感じで私を見ている。


「だーかーらー。

オレと、付き合わないかって言ってんの!」


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