く ち び る
「それと来月の流星群なんだけど、宮間何処で見る予定?」
あ、そういえばもう来月なんだ、流星群
特に場所決めてないけど、家の近くで見ようかなっていうのはずっと思ってたんだよね
「私は近所の河原で見ます」
「そっか。」
「先輩は?」
もし、決めてないなら‥
一緒に見たいな、なんて
「スズと散歩しながら見る予定」
ですよねー‥
自分で勝手に期待して勝手に落ち込んでるとか私バカみたい
「なんなら、宮間も一緒に見るか?」
「いえいえ!
私の家と先輩の家じゃあ遠いですし、それに‥」
私なんかが2人を邪魔しちゃいけよね
「それに?」
「えっと、夜も遅いですし」
「だよなー」
少しだけ、ほんの少しだけ、
私の見間違えかもしれないけど先輩が寂しそうな顔をした気がした
「いつか一緒に見ような」
「はい!
来月、晴れるといいですね」
「晴れるよ、きっと。
照る照る坊主も作ってるしな。
宮間も作れよー?」
「作ってますよ」
もうずっと前から
先輩と見れることを期待しながら。
自分でも気持ち悪いなとは思う
でも、叶わない恋だと適わない恋だと知っているからこそ
おまじないでもいいから、頼りたくなってしまう
まあ、照る照る坊主に恋愛祈願はさすがに無理があるとは思うけれど
漏れそうになったため息は先輩によって止められた
「宮間、俺ちょっと寝るわ」
「じゃあ、私が帰る前に起こしますね」
「頼んだー」
欠伸をしながら腕で枕をつくって本格的に寝だした
昨日は早く寝たって言ってたのに、あいかわらずだな‥