く ち び る
確かあれは、入学して1週間くらいたった時
部活を決めなきゃいけなくて、
中学校の時にやっていたバスケを続けるか、バイトをするか悩んでたいた時があった
バスケが嫌いなわけじゃい
ただ大学のお金を少しくらい自分で負担したかったんだ
だからバイトがしたかった
うちの学校は部活が強制じゃないうえに、バイトも申請すれば自由なため、別に問題はない
でも何となく、高校で部活に入らないっていうのが嫌で活動の少ない部活を探していた
そんな時に見つけたのが
『天文部』
人数も活動日も少ないし、
何より星が好きな私には凄く魅力的に感じた
何度友達を誘っても誰も首を縦には振ってくれず、
それでも諦めきれなくて結局1人で見学に行く事にした日‥
その日碓氷先輩と初めて会ったんだ_____
何となく人気の少ない場所
本当にあるのかな、なんて疑いながら部室を目指した
「この階段を上がって右‥
あ、此処かな?」
妙に高鳴る胸を落ち着かせながら、私は扉に手をかけた
夕方の日差しが差し込む部室
いろんなモノが置いていて
学校の教室とは思えない
小型の家庭用プラネタリウム
綺麗に陳列された宇宙の本
大きめの望遠鏡
机に散らばった写真
全てがこの部屋を輝かせているように見えた
「君、1年生?」
突然、テノールの声が聞こえて肩が上がった
その声とほぼ同時に風が窓から吹き込んできた