く ち び る


入部届を出してからも
毎日部活に通った

バイトが決まるまでは、
部活に入り浸るつもりで。

という都合のいい言い訳を作り
先輩と話たいという本音を隠す


先輩とは、入部してから本当によく話すようになった

部活以外でも
校内で会った時も声をかけてくれる先輩

部活の話やバイト先の話、友達の話やその日在った話。

何気ない会話なのだけれど、話せるのが嬉しかった。



たまに校内で会った時、私がノートなんかを運んでいると手伝ってくれたりもした。

いつも優しい笑顔で「重くね?」っと言ってほとんど持っていってしまう‥


一度だけ
「いつもこういう事してるんですか?」と質問した事がある

その時、先輩に
「お前は俺の大事な後輩だから特別に決まってんだろ」と笑って言ってた。



たぶん、この時から。

この時から私は、
先輩の事を好きなんだと自覚したんだ_______




まぁ、先輩に彼女がいるのを知ったのはそのすぐ後で
凄く落ち込んだんだけどね。


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