く ち び る
「っていうか本当は宮間が勘違いしてるの薄々気付いてたんだよな」
気付いてた?
私が勘違いしてるのを?
さっきから私の頭は?だらけだ
「私、先輩とスズさんは付き合っていたと思ってて‥
でもそれは勘違いだったんですよね?」
「あぁ。スズは俺の愛犬」
なら、私は?
私はどうなるの?
「じゃあ私と先輩は‥?」
「それはお前次第かな」
私、次第?
私が付き合って欲しいって言ったら付き合ってくれるの?
でも、あの日。
先輩は好きだとは言ってない
スズさんが例え愛犬でも先輩が落ち込んでたのは事実
結局私はあの日‥
「先輩は私のこと好きですか?
あの日、私は先輩の弱い部分につけ込んで付き合ってもらいました
でもやっぱりそれじゃあ嫌なんです」
「あの日つけ込んだんだのは俺の方だ」
「え‥?」
「さっきも言ったけど俺は宮間が勘違いしてるのは分かってた
だから俺はそこにつけ込んで甘えたんだ
まさか告白されるとは思ってなかったけど」
困ったように照れくさそうに笑う先輩を見て胸がキュンとすれのと同時に、
はじめてスズさんじゃなくて自分に向けられた表情に嬉しくなった
「それじゃあ‥先輩は、」
「もちろんお前のこと後輩として好きだよ?」