ショートストーリー

　
そうだ。

私はいつものように宏太に励ましてもらうつもりだったのだ。

それなのにまさか告白されるなんて思わなかった。



「ていうか。」

「ん？」

「あたし最悪だね。」

「どうして？」

「だって私、宏太にたくさん恋愛相談してきたでしょ。
その度に私は宏太を傷つけてたわけだよね？

私、無神経過ぎる。」


本当に、私は最低だ。

今まで散々恋愛相談に乗ってもらって、今だってそのつもりだった。

私のことをすごく理解してくれて、優しく話しを聞いてくれる宏太はすごく頼りになるから。

なのに私は自分の話ばかりで宏太の話を一度も聞いてあげなかった。

宏太のことを見てこなかった。

私は今までどれだけ宏太を傷つけてきたのだろう。

最低だ、私。