ショートストーリー
 


――それがあたしとあなたの最初の出会いだったね。



いつしかあたし達は恋人同士になって、一緒に暮らすようになって。

卒業してから、お互い一度は就職したのだけれど。


優羽は画家になる夢を諦めきれなくて仕事を辞めてしまった。

私は親との約束を果たす日が近付いている。



人生なんてこんなものなのかなって考えると、神様の存在を疑いたくなるけど。

優羽に出会えたのは、可哀想なあたしに神様がくれたプレゼントだったんじゃないか、なんて柄にもなく乙女なことを思った。

だけどそのくらいに、優羽の存在は大きい。

きっとこれからも。
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